雲川ゆずの本棚

本のレビューやおすすめ本紹介、イギリス生活の記事を書いています!

Joseph Finder “House on Fire” あらすじ・感想

こんにちは!

今回は、Joseph Finder “House on Fire”という作品をご紹介します。

 

 

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作品概要
著者について

ジョセフ・ファインダー

幼少期にアフガニスタンやフィリピンなど世界各地で生活し、複数の言語を話すことができることでも知られるファインダー。幼い頃から、見知らぬ人たちに囲まれ、非常にストレスの多い環境に置かれていましたが、最終的には、家族はニューヨークの郊外に定住しました。

 

本の概要


・ISBN-13:978-1838930530
・出版年:2020年
・出版元:Head of Zeus
・ジャンル:ハードボイルド、サスペンス、ミステリ
・ページ数:464ページ(ハードカバー)
・シリーズ:ニックヘラーシリーズ #4
・英語の難易度、特徴:アメリカ英語です。会話が多めなので、テンポよく読めます。薬事関係の用語が出てきます。
・テーマ、キーワード:薬、薬事、製薬会社、ビジネス、親子関係、企業戦略
・おすすめする人:アメリカらしいハードボイルドの世界を楽しみたい方

 

あらすじ

私設スパイのニック・ヘラーは、権力者が隠しておきたい秘密を暴く。

オピオイド中毒に苦しんだ陸軍の親友ショーンの葬儀の場で、見知らぬ女性がニックに仕事を持ちかける。その女性は、アヘンで巨万の富を築いたキンバル一族の一員だった。彼女は、キンバル製薬が最大の収益源であるアヘン薬に危険な中毒性があることを知っていた証拠を明らかにするため、内部告発者になりたいという。

ニックは即座に同意するが、すぐにキンバル製薬の家長の罪はほんの始まりに過ぎないことに気づく。一族の陰謀と企業の致命的な策略が絡み合った、ねじれたストーリーが展開する。

 

感想

はじめてJoseph Finderさんの作品を読みました。そして、久しぶりのハードボイルド小説でしたので、このテンポの良さがとても心地よく読みやすかったです。

本の内容もとても面白く、読む前に持っていた期待を大きく上回っていました。緊張感や臨場感のあるすばらしいミステリー・スリラーで、新しい作家に出会うことができてよかったです。この本はNick Hellerシリーズの4作目ということですが、単独で読んだ私でも楽しめました。また、同シリーズの他作品や、同じ作者の別の作品も読んでみたいと思いました。

 

一言キャッチフレーズ

家族が守りたいものは、何だったのか


5段階評価(おすすめ度)


※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。


★★★★☆(4/5)


最後までお読みいただき、ありがとうございました!

【風光明媚な大学の街】イギリス・オックスフォードが舞台のミステリー小説7選

こんにちは!

みなさんは、イギリスのオックスフォードと聞いて、何を思い浮かべますか?オックスフォード大学が有名なこの都市ですが、実はここが舞台になったミステリー小説もたくさんあるんです!そこで今回は、イギリス・オックスフォードが舞台のミステリ作品のおすすめを7冊ご紹介します!

 

私が読んだことのある作品については、レビュー記事も載せていますので、あわせてご覧いただけたら嬉しいです。

 

 

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1.The Wench is Dead by Colin Dexter


あらすじ:

1856年、オックスフォード運河のデュークス・カットでジョアン・フランクスの遺体が発見される。1989年、モース警部は潰瘍穿孔のためオックスフォードのジョン・ラドクリフ病院に搬送される。回復に向かうモースは、ジョアンナの死の捜査とその後の殺人事件の裁判についての記録を目にする。

 

日本語翻訳版はこちら  『オックスフォード運河の殺人

 

私のレビュー記事はこちら

 

2.An Oxford Tragedy by J.C Masterman


あらすじ:

セント・トーマス・カレッジのシニア・チューター、フランシス・ウィートリー・ウィンは、食事とポートワイン、そして楽しい仲間との居心地の良い夜を過ごす準備をしている。ウィーンの弁護士で犯罪の専門家であるエルンスト・ブレンデルが、法律の講義のためにオックスフォードにやってきたのだ。セント・トーマスの常連客たちは、食後のおしゃべりを盛り上げてくれる興味深いゲストを迎えたことを喜んでいる。話題はすぐに殺人事件に移り、同僚たちはBrendelが担当した過去の事件の詳細を楽しそうに話していたが、Winnはこの話題には全く興味が持てなかった。

 

3.Treasure in Oxford by David Williams


あらすじ:

大学の夏休みが始まり、オックスフォードのオール・セインツ・カレッジには、マネーバックル基金の理事たちが集まっている。会長はマーチャント・バンカーのマーク・トレジャーで、あるディーラーからコンスタブルのものとされるスケッチのオファーを受けていた。しかし、トレジャーは容疑者を間違えているのではないかと考えていた...。

 

4.No Way Out by Cara Hunter 


あらすじ:

クリスマス休暇中、ノース・オックスフォードの燃え盛る家の残骸から2人の子どもが引きあげられた。幼児は死亡し、兄の命もまもなく尽きてしまう。
なぜ彼らは家に残されたのだろうか?母親はどこにいるのか、父親はなぜ電話に出ないのか?

そして新たな証拠が発見され、フォーリー警部の最悪の悪夢が現実のものとなる。

この火災は事故ではなかったからだ。殺人なのだ。

私のレビュー記事はこちら

 

5.Death on the Cherwell by Mavis Hay


あらすじ:

ペルセポネ大学の校長であるミス・コーデルが恐れるのは、学生たちのお行儀の悪さと、大学の悪評という2つの大きな悪である。1月の陰鬱な午後、学部生の秘密結社が川辺で集まり、カヌーに乗っていた大学の会計係の水死体が発見されたことで、彼女の清楚な世界は一変した。

警察は学生のイタズラだと判断するが、機知に富んだペルセポネの少女たちは不正行為を疑い、自分たちの手で捜査を進める。やがて彼女たちは、バーサーの死に至るまでに絡み合った秘密と、仲間の学生を示す手掛かりを見つけ出す。

 

 

6.The Oxford Murders by Guillermo Martinez


あらすじ:

穏やかな夏の日のオックスフォードで、かつてエニグマ・コードの解読に貢献した老婦人が殺される。住所と円の記号だけが書かれた暗号のような匿名のメモを受け取った一流の数学者アーサー・セルドムは、遺体を発見するためにやってきた。

 

7.The Late Scholar by Jill Paton Walsh

 

あらすじ:

ロード・ピーター・ウィムジーは、公爵の称号とともに、オックスフォード大学の「訪問者」の任務を引き継いだことを知り、喜んでいる。寮生たちから大学紛争の解決を依頼されたウィムジー卿は、ハリエットとともにオックスフォードでの生活を楽しみたいと思うようになる。

 

 

 

以上です!いかがでしたか?

風光明媚なオックスフォードの世界を、ぜひ小説で楽しんでみてはいかがでしょうか?

【美しい半島が広がる】イギリス・コーンウォールが舞台のミステリー小説5選

こんにちは!

みなさんは、イギリスのコーンウォールと聞いて、何を思い浮かべますか?2021年にG7サミットが行われたことでニュースにも取り上げられたこの地域ですが、実はここが舞台になったミステリー小説もたくさんあるんです!そこで今回は、イギリス・コーンウォールが舞台のミステリ作品のおすすめを5冊ご紹介します!

 

 

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1.Name to a Face by Robert Goddard

あらすじ:

雇い主に頼まれて、アンティークの指輪をオークションで購入することになったティム・ハーディングは、何年も前に始まった出来事の連鎖を再開しようとしていることに気づかなかった。その指輪は、1707年にシリー島の沈没事故で失われたもの。数世紀後の1999年に再発見されたとき、再びその出現は恐ろしい悲劇と重なっていた。

 

2.Manna From Hades by Carola Dunn

あらすじ:

Eleanor Trewynnは、イギリスのコーンウォールにある小さな漁村、Port Mabynに住む未亡人である。若い頃は、夫と一緒に世界のエキゾチックな場所を旅していた。最近は退職して、地元のチャリティショップを設立している。近くに転勤してきた姪のミーガン・ペンカローは、最近、刑事に昇進した。唯一の欠点は、女性の警察官化を認めない警部補の下で働くことになったことだ。また、警部補はメーガンの叔母エレノアをあまり認めていない。


3.The Death of Mrs Westaway by Ruth Ware

 あらすじ:

ある日、ハルのもとに多額の遺産を託す謎の手紙が届く。タロットカードリーダーとして磨いてきたコールドリーディングのスキルがあれば、遺産を手に入れることができるかもしれない。

やがてハルは、故人の葬儀に参列することになるのだが、そこで彼女は、この奇妙な状況とその中心にある遺産に、何か非常に大きな問題があることに気づくのだった...。

私のレビュー記事はこちら

 

4.The Dead Secret by Wilkie Collins

あらすじ:

"ああ、神様!あの心優しい、可愛い若い女性が、どこに行っても幸せを運んできてくれると思うと、私に恐怖をもたらすのです。彼女の哀れみの目が私を見つめるときの恐怖、彼女の優しい声が私に語りかけるときの恐怖、彼女の優しい手が心に触れるときの恐怖!"

 


5.Rebecca by Daphne du Maurier

あらすじ:

孤児だったレベッカのヒロインは、淑女のコンパニオンとして働きながら、自分の居場所を覚えていく。しかし、南フランスに旅行した際、ハンサムな男やもめ、マクシム・ド・ウィンターに出会い、突然の求婚に驚く。華やかなモンテカルロからコーンウォールの海岸沿いにある彼の陰鬱な屋敷、マンダレイに連れてこられた新任のミセス・ド・ウィンターは、マックスが変わってしまったことに気づく。そして、死んだ妻レベッカの記憶は、禁忌とされるダンバース夫人によって永遠に保たれていた... ...。

 

 

以上です!いかがでしたか?

風光明媚なコーンウォールの世界を、ぜひ小説で楽しんでみてはいかがでしょうか?