雲川ゆずの本棚

本のレビューやおすすめ本紹介、イギリス生活の記事を書いています!

秋元雄史『武器になる知的教養 西洋美術史鑑賞』概要・レビュー

こんにちは!イギリス在住読書ブロガーのゆず(@ybook21)です!

今回は、秋元雄史『武器になる知的教養 西洋美術史鑑賞』という作品をご紹介します。



本の概要


・ISBN:4479393153
・出版年:2018年
・出版元:大和書房
・ジャンル:美術史、西洋美術史、教養、アート
・ページ数:240ページ

概要

厳選名画をヒントに、西洋美術の「革命」がわかる。ルネサンス、印象派、抽象画、ポップ・アートまで。現代を生きる大人の新しい必須知識!「この絵、いいね」以上が語れる。(Amazonより引用)

 

感想

これまでも西洋美術史に関する本はいくつか読んできましたが、忙しい方に一番おすすめできるのはこちらかなと思います。古代からじっくり解説、というよりは、西洋美術史において重要、またはターニングポイントとなる作品を厳選しているからです。

 

そして、解説も絵画技法と歴史・文化的背景にわかれているので、理解しやすいです。紹介されている絵はどれも有名で、日本でも展覧会などで扱われる作家も多いので、入門書としても最適だと思います。

 

これを読んだあとに絵を見たら(できれば実物を)、なんとなくいいな~という感覚から一歩進んだ味方ができると思いました。おすすめです。

 

5段階評価(おすすめ度)

※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。


★★★★☆(4/5)


最後までお読みいただき、ありがとうございました!

大塚ひかり『面白いほどよくわかる 源氏物語』概要・レビュー

こんにちは!イギリス在住読書ブロガーのゆず(@ybook21)です!

今回は、大塚ひかり『面白いほどよくわかる 源氏物語』という作品をご紹介します。



本の概要


・ISBN:4537250615
・出版年:2001年
・出版元:日本文芸社
・ジャンル:古典解説、日本文学、評論
・ページ数:267ページ

 

概要

日本を代表する古典「源氏物語」を見開き単位でコンパクトに解説し、各頁には図表やイラストを掲載。光源氏が様々な女性との間で繰り広げた愛と性のドラマや、紫式部が「源氏物語」に込めた謎を分析する。(Amazonより引用)

 

感想

源氏物語をまったく読んだことがない方や、前提知識がない方には向かないかもしれません。ある程度物語の内容を知っているとより楽しめると思います。

 

時代、と言われれば確かにそうなのですが、男性陣の身勝手さと、現代とはかけ離れたあらゆるルールや習慣には毎回驚かされます。確かに華やかな宮廷は憧れるけれど、そこに自分がいたいかと聞かれれば、うんとは言えません。

 

ただ、源氏物語はそんな「かわいそうな」女性ばかりでなく、朧月夜、明石の君、源典侍、花散里、六条御息所など(私の好きな登場人物ベスト5です)、自分の特徴を活かしてしぶとくしなやかに生きた人もちゃんと描かれている。そこが1000年以上前の物語に私が惹かれてやまない理由なのです。

 

5段階評価(おすすめ度)


※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。


★★★☆☆(3/5)


最後までお読みいただき、ありがとうございました!

ジル・マゴーン『踊り子の死』あらすじ・レビュー

こんにちは!イギリス在住読書ブロガーのゆず(@ybook21)です!

今回は、ジル・マゴーン『踊り子の死』という作品をご紹介します。

 

本の概要


・ISBN:4488112056
・出版年:2002年
・出版元:東京創元社
・ジャンル:ミステリ、警察捜査
・ページ数:469ページ
・シリーズ:ロイド&ジュディシリーズ#3

 

※海外文学で作者はイギリスの方ですが、日本語翻訳版を読んでいるため、ブログの大カテゴリは「和書」としています。

 

あらすじ

寄宿学校での舞踏会の夜、副校長の妻が殺された。暴行された形跡があったと聞いた教師たちは、一様に驚きを見せた。男と見れば誰彼構わぬ彼女の色情狂ぶりは、学校の悩みの種だったのだ。では、レイプ目的の犯行ではありえないのか? ならば、動機は?すべてが見せかけにすぎないとしたら、その夜、本当は何が起きたのか?

 

感想

ジル・マゴーンさんの作品を読むのは、『騙し絵の檻(私のレビューはこちら)』に続いて2作目となります。こちらはロイド&ジュディシリーズの3つめということで、シリーズの他の作品も読んでみたいなと思いました。

 

事件もそうなのですが、この警察の2人が親しみやすくて良かったです。2人のプライベートなところも描かれますが、多すぎず少なすぎず、ちょうど良かったと思います。

 

事件自体やプロットは本格派だと思いました。舞台がイギリスの全寮制パブリックスクールというだけで心躍るし、そこでの人間関係や、過去、そしてそのとき何が起きたのかを刑事たちと一緒に解決していくのが楽しかったです。

 

5段階評価(おすすめ度)


※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。


★★★★☆(4/5)


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