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Freida McFadden"The Housemaid(The Housemaid #1)" あらすじ・レビュー【洋書心理スリラー】

こんにちは!イギリス在住ブロガーの雲川ゆず(@ybook21)です!

今回はFreida McFadden"The Housemaid(The Housemaid #1)" という作品をご紹介します。

 

 

本の概要

・出版年:2022年
・ジャンル:ミステリ、サスペンス、心理スリラー
・ページ数:338ページ(kindle版)
・シリーズ:The Housemaid #1

 

あらすじ

ニーナ・ウィンチェスターは、私の手を握ると「ようこそ、私たちの家族へ」と言った。私は礼儀正しく微笑み、大理石の廊下を見回した。ここで働くことは、新しいスタートを切る最後のチャンスだった。しかし、ウィンチェスター家の秘密は、私自身の秘密よりもはるかに危険であることを、私はすぐに知ることになる......。

 

感想

とっても面白かったです!最初から不穏な空気が漂い、ずっと緊張感がありました。展開が気になり、どんどん次を読みたくなりました(ページ数がそれほど多くないということもありますが、2日で読み終えました!)。

特に、パート1の最後の衝撃と、パート2で一気に変わる展開に、読者が登場人物を見る目ががらりと変わる構成になっているのがすごいなと感じました。作品は普通の心理スリラーじゃない、作者はただものじゃない、と。Goodreadsでの評価が高いのも納得です。

また、エピローグも素晴らしかったです。これから主人公ミリーがどんな道を歩んでいくのか、2作目ではどんな家族が彼女を待ち受けているのか楽しみになりました。

 

5段階評価(おすすめ度)

※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。

 

★★★★★(5/5)

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

Ruth Ware"In a Dark, Dark Wood" あらすじ・レビュー【洋書ミステリ】

こんにちは!イギリス在住ブロガーの雲川ゆず(@ybook21)です!

今回は、Ruth Wareさんの"In a Dark, Dark Wood" という作品をご紹介します。

 

作品概要

著者について

ルース・ウェア
国際的なナンバーワン・ベストセラー作家です。彼女のスリラー作品の多くは、サンデー・タイムズ紙やニューヨーク・タイムズ紙など世界中のベストセラーリストに掲載されています。彼女の本は映画化やテレビドラマ化されています。また、40以上の言語で出版されています。

 

あらすじ

引きこもり作家のレオノーラは、週末の休暇にイギリスの田舎へ招待され、しぶしぶ旅に出ることに同意する。しかし、最初の夜が訪れたとき、新旧の友人たちの間でさまざまな事実が明らかになり、レオノーラの遠慮を打ち砕くような不気味な記憶が浮かび上がる。

 

感想

ルース・ウェアさんの作品は、この記事を書いている時点で最新作以外は読んでいると思うのですが、今回、デビュー作を読むことができて良かったです。1冊目ということで、ややプロットや情景・心理描写が粗削りな部分はありながらも、事件のカギとなる部分については上手く作られているなと感じました。

ルース・ウェアさんらしい雰囲気たっぷりの舞台設定、犯人の動機や主人公が事件の真相に気づく過程のリアルさと納得感、ラストの緊迫感などが味わえました。おすすめです!

 

5段階評価(おすすめ度)

※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。

 

★★★★☆(4/5)

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

Karin Slaughter "After That Night(Will Trent #11)" あらすじ・レビュー【洋書心理スリラー】

こんにちは!イギリス在住ブロガーの雲川ゆず(@ybook21)です!

今回は、Karin Slaughterさんの "After That Night(Will Trent #11)" という作品をご紹介します。

 

あらすじ

15年前、サラ・リントンの人生は、祝賀の夜の外出が暴力的な襲撃に終わり、彼女の世界を引き裂いたことで一変した。それ以来、サラは人生を作り直した。医師として成功し、愛する男性と婚約し、ようやく過去を忘れることができた。

ある晩、ERで待機していたとき、またすべてが変わろうとしていた。サラは無残に襲われた傷心の若い女性を救おうと奮闘する。しかし、GBI特別捜査官ウィル・トレントが率いる捜査が進むにつれ、ダニ・クーパーの暴行事件がサラの事件と密接に関係していることが明らかになる。

 

感想

力強い文章で、人々や社会に訴えかける力を持った作品だと感じました。性暴力の話題が最初から最後まで一貫して出てくるため、個人的には少しきついなと感じ、斜め読みした部分も多かったのですが、おそらく筆者にとっては強い思いがあるのだろうと感じました。

 

身近な人に裏切られること、信じていた人から裏切られているのかもしれないという不安、圧倒的な社会的地位を持つ人物による権力行使など、心が折れそうになったり無力になったりすることは誰にでもあると思います。しかし、そこでどう生きていくか、最後に筆者はそれを読者に問うているような気がしました。

 

5段階評価(おすすめ度)

※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。

 

★★★☆☆(3/5)

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!