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江戸川乱歩『火星の運河』

こんにちは! 


今回は、江戸川乱歩『火星の運河』の感想を書いてみたいと思います!


★著者について


江戸川乱歩
1894年三重県生まれで、1923年「二銭銅貨」でデビューしました。優れた推理小説、怪奇小説、幻想小説を多数発表しています。代表的なシリーズは、「怪人二十面相」「少年探偵団」などで、日本の小説界に多大なる業績を残した人物と評されています。1965年に亡くなりました。


★感想(ネタバレを含みます)


とても不思議な小説でした。短編小説で、物語自体はあっという間におわってしまいますが、その中に含まれる語彙の豊富さに、改めて乱歩のすごさを感じました。
狂気、という言葉で片づけて良いのか、乱歩は読者にそれ以上の何かを得てほしいと思ったのか。私の乏しい想像力では難しいところがありましたが、とにもかくにも、印象に残る作品でした。検索して、他の方がどんなご感想を持っているんだろう、どんな解釈をされているんだろう、と見てみました。内容についてというより、雰囲気について言及されている者が多く、ちょこっと安心しました。


なあんだ夢オチか、と読者の気を抜かせるのも一瞬だけ。個人的には、最後の1行もなんだかぞっとします。


最後に、国立国会図書館の「レファレンス共同ベース」というものの質問回答として、著者が/著者以外が『火星の運河』に言及している資料として、以下が挙げられていましたので、引用してご紹介します。

crd.ndl.go.jp

 

1. 著者以外が『火星の運河』について論じている資料
以下、本学所蔵がある資料から調べた。
①『江戸川乱歩短編集』P.369-
→千葉俊二による解説(「探偵小説十年」、⑬「映画の恐怖」、⑯の紹介もあり)
②『新青年』1926年(大正15年)5月号
P.144-「マイクロフォン」(書評コーナー)→『火星の運河』について複数の作家から書評あり
P.154-「探偵小説壇を覗いて」→戸川貞雄による『火星の運河』についての書評
③松村吉雄著『乱歩おじさん』P.87-
④中条省平著『反=近代文学史』P.118-
⑤『江戸川乱歩と大衆の二十世紀』P.60下段、P.68上段、P.197下段-
⑥松山巌著『乱歩と東京』P.120-
⑦韓 程善著『江戸川乱歩と映画的想像力 — 『火星の運河』を中心に』「比較文学」48巻 P.110-
⑧鈴木貞美著『江戸川乱歩、目の戦慄』「日本研究」(P210.1//N)42巻 P.187-
⑨青柳由紀著『江戸川乱歩初期作品論―〈幻想〉と〈写実〉をめぐって』「筑紫語文」17巻 P.25(本学所蔵なし)
⑩講談社「江戸川乱歩全集②」P.316-解題の中に『火星の運河』について記述あり
2. 乱歩が著書の中で『火星の運河』について言及している箇所
⑪講談社「江戸川乱歩全集⑯」P.34-「私の抱く夢」、P.41-「映画の恐怖」、P.114-「映画横好き」、P.117-「探偵映画その他」、P.119-「映画いろいろ」
⑫講談社「江戸川乱歩全集⑳」P.107-『火星の運河』について記述あり
⑬平凡社「江戸川乱歩全集⑬」P.446-『火星の運河』について記述あり
※参考資料
⑭「新青年」1926年(大正15年)4月号
→P.2-本文『火星の運河』初出

 

 

 

 最後までお読みいただき、ありがとうございました!