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Megan Miranda "The Last House Guest"あらすじ・感想

こんにちは! 

今日は、Megan Mirandaさんの "The Last House Guest"という作品をご紹介します。

 

 

 

★著者について

ミーガン・ミランダ
ニューヨークタイムズベストセラー作家で、ヤングアダルト向けの本も数冊書いています。ニュージャージー州で育ち、MITを卒業後、夫と2人の子供たちとノースカロライナ州に住んでいます。


★本の概要


・出版年:2019年
・出版元:Corvus(コーヴァス)
・ジャンル:ミステリー、心理スリラー
・ページ数:368ページ


★あらすじ


メイン州リトルポートは、裕福な旅行者のための休暇と、住民のためのシンプルな港町という、2つの別々の町のような場所だ。地元の人と観光客の間に友情が生まれることは前代未聞だが、エイブリー・グリアとサディ・ローマンのあいだには、それが起こっていた。


しかし、ある年の夏、パーティーに姿を現さなかったサディは、死体となって発見される。警察がその死を自殺と断定したとき、エイブリーは地元の刑事やサディの兄弟のパーカーなど、彼女を非難する人々の存在を感じずにはいられなかった。きっと、誰かが彼らが警察に言っている以上のことを知っている。


★感想


自殺と思われた親友の死について、一年後に、さまざまな疑惑が浮かび上がってくる、というドキドキする展開でしたが、ちょっと冗長だったかなあ、と思いました。
基本的にずっと主人公の一人称で語られ、登場人物も少ないため、なんだか同じところをぐるぐる回っているような感じがしました。ただ、それだけ主人公の気持ちや、見たこと、考えたことを丁寧に描いている、ともいえると思いますが……。


そして、タイトルとも絡んでくる、"誰がどの順番で、いつパーティーに到着したのか"ということがカギとなり、繰り返し物語のなかでも出てくるのですが(特に、警察とのやりとり)、それがもう少し効いていればよかったかなあと思いました。個人の好みの問題ですが、もう少し序盤~中盤でも動きがあってもよかったかな。


少ない登場人物で、すべての人に動機がありそうなところは、いったい誰なんだろう?と思いましたが、意外な結末でした。
でも、コナーは惚れてしまいそうになりました。自分の考えや気持ちを表現するのが少し苦手というか、その部分が不器用なのかなと思いましたが、海がきっとにあうんだろうなあと。

 

★一言キャッチフレーズ

誰を、どこまで信じられますか?

 

★総合的な5段階評価

※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。

 

★★★☆☆(3/5)

 

物語のテンポが若干ゆっくりだったかなあというのが少し残念でした。初めの引き込み方がいいだけに、惜しいなあという印象です。英語については、地の文が多く(主人公が頭の中で考えていることが多い)、一文もやや長いものもありました。アメリカ英語です。

 

 

 

*****以下、作品の内容に触れています。ネタバレしたくない方、未読の方はご注意ください******
最後の方は驚きもあり、なかなか事件が解決しないなあとおもったら、そうなのか、と。警察の彼が結構観察しているな、と気になっていましたが、まさか、と。
証拠隠滅するのは本当にひどいですよね……。だからこそ、の最後だったんだろうな、と思いました。

 


最後までお読みいただき、ありがとうございました!