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Alex Grey "Only the Dead Can Tell" あらすじ・レビュー【洋書ミステリ・警察小説】

こんにちは!イギリス在住読書ブロガーのゆず(@ybook21)です!

今回は、Alex Greyさんの"Only the Dead Can Tell" いう作品をご紹介します。

 

作品概要
著者について

アレックス・グレイ
グラスゴーで生まれ、教育を受ける。フォークシンガー、DSSの客員職員、英語教師として働く。犯罪小説でスコットランド作家協会コンスタブル賞とピトロッホリー賞を受賞。

 

本の概要

・ASIN:B075WVQ7ZK
・出版年:2018年
・出版元:Sphere
・ジャンル:ミステリ、警察小説
・ページ数:400ページ(Kindle版)
・シリーズ:DCI Lorimer #15 

 

あらすじ

ドロシー・ギルフォードの死体が自宅で発見されたとき、すべての証拠は彼女の夫であるピーターを示していた。法医学心理学者は、この事件には何か裏があると確信しているが、スコットランド警察は犯人を特定したと確信している。

 

カースティ・ウィルソン警部はピーターを除外する証拠を探していたが、ウィリアム・ロリマー警部が数カ月前から捜査していた巨大な人身売買事件との関連性を発見し、衝撃を受ける。しかし、彼の尋問が始まる前に、ピーターは残忍な襲撃を受ける。

 

一人は死に、もう一人はかろうじて持ちこたえている状態で、ウィルソン警部とロリマー警視正の時間は刻一刻と迫っている。

 

 

感想

ロリマー警部シリーズを順番もバラバラに読んでいるのですが、今回も単発でも楽しめる作品でした(もちろん順番に読んだ方がキャラクター達の人生は一緒に追えると思いますが)。

 

あらすじにもある通り、2つの事件が意外なところで接点を持ち、その真相は哀しいものがありました。家族は確かに心のよりどころになるけれど、近いからこそ、似ているからこそ、許せないことがある。

 

歴史に「if」はない、と言いますが、この作品が描いている悲劇やある女性が歩まざるを得なかった道についても、何かひとつでも違っていたら、この事件とそれにつながるさらに大きな暴力ははなかったのかなと。

 

5段階評価(おすすめ度)

※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。

★★★★☆(4/5)

最後までお読みいただき、ありがとうございました!