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G. K. Chesterton(チェスタトン) “The Innocence of Father Brown” あらすじ・感想

こんにちは!

今回は、G. K. Chesterton(チェスタトン)さんの “The Innocence of Father Brown”という作品をご紹介します。

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作品概要
著者について

ギルバート・キース・チェスタトン

イギリスの評論家であり、詩、エッセイ、小説の作者です。チェスタトンはセント・ポール・スクールで教育を受け、後にスレード・スクールで美術を、ロンドンのユニバーシティ・カレッジで文学を学びました。彼の著作にはいくつか特徴があります。それは社会批判であったり、ジャーナリズム精神の表れでもあったりします。政治的にはリベラル派としてスタートしましたが、短期間の急進的な時期を経て、キリスト教と中世主義者の友人であるヒレール・ベロックとともに、土地の分配を支持する分配主義者となりました。

 

本の概要


・ASIN : B08WPKG236
・ページ数:209ページ(Kindle版)
・シリーズ:ブラウン神父シリーズ
・英語の難易度、特徴:地の文も多めです。時代性もあり、やや難しいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。

 

あらすじ

The Innocence of Father Brownは、12の短編小説を集めた作品集です。そのすべてが、背の低い、何の変哲もないカトリックの神父であるポール・ブラウン神父を主人公にしています。この作品集では、ブラウン神父自身が積極的に殺人事件の捜査に呼ばれている例は少ないですが、その代わりに、他の登場人物の一人を知っていたり、たまたまその地域にいたからということで現場に出てくることが多いです。

 

例えば、『秘密の花園』では、パリの警察署長のアリスティード・ヴァランタンが、別の冒険の過程で知り合ったブラウン神父を、他にも何人かの客がいる夕食会に招待します。

 

感想

ブラウン神父の注意を引くのは、身体的な特徴だけではありません ブラウン神父は人間の本性をよく知っていて、人がなぜ犯罪を犯すのか、そして彼らが犯す可能性のある犯罪の種類について分析する、高い洞察力を持っています。

 

例えば、『イスラエル・ゴウの名誉』では、ブラウン神父はグレンギル卿の死を調査しています。家の中で奇妙な発見があり、何か悪の力が働いているという話が出てきます。グレンギルは事実上一人で暮らしていましたが、その手助けをしてくれていたのは庭師のイスラエル・ゴウだけでした。ゴウは変わったタイプの人間で、誰も彼のことを本当に知っている人はいないので、殺人ではないにしても当然悪事の疑いをかけられてしまいます。しかし、ブラウン神父は、ゴウを含む一般の人々に関する知識を使いながら、グレンギルの死を取り巻く奇妙な状況を明らかにしていきます。

 

その資質と司祭としての天職が、ブラウン神父に優位性を与えています。容疑者や犯罪者との会話では、常に彼には容疑者に秘密を明かさせる方法を知っています。

 

しかし、ブラウン神父だけがこのコレクションのなかで、重要なキャラクターではありません。エルキュール・フランボーも重要な人物です。フランボーに読者が出会うとき、彼は泥棒の達人であり、国際的に有名な犯罪者です。しかし同時に、素早く、機知に富んでいて、頭がいい。それでも、ブラウン神父の直感にはかないません。

 

「青い十字架」では、ブラウン神父は、大勢の神父たちに見せるために、サファイアをセットした銀の十字架を持っています。それがフランボーとの出会いであり、彼の泥棒への対処法には、ブラウン神父の直観力、観察力、記憶力の良さが表れています。物語が進むにつれ、フランボーの人生のさらなる展開が描かれていくのですが、それもまた物語に深みを与えています。

 

一言キャッチフレーズ

この人、変わっているのか、味があるのか……


5段階評価(おすすめ度)


※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。


★★★*☆(3.5/5)


最後までお読みいただき、ありがとうございました!