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Dorothy Koomson "All My Lies Are True(Poppy & Serena #2)" あらすじ・レビュー【洋書心理スリラー】

こんにちは!イギリス在住ブロガーのゆず(@ybook21)です!

今回は、Dorothy Koomsonさんの "All My Lies Are True" という作品をご紹介します。

 

 

作品概要
著者について

ドロシー・クームソン
『That Girl From Nowhere』、『The Chocolate Run』、『The Woman He Loved Before』、『The Ice Cream Girls』、『My Best Friend's Girl』など、12の小説を執筆しています。『The Friend』の執筆中には、研究のために編み物とカクテルを作ることを始めました。

 

本の概要

・出版年:2020年
・出版元: Headline
・ジャンル:スリラー、クライム
・ページ数:456ページ
・シリーズ:Poppy & Serena #2

 

あらすじ

ヴェリティは嘘をついている...…
だから殺人未遂で逮捕されそうなのだ。

 

セリーナはずっと嘘をつき続けている……
それが娘であるヴェリティに想像を絶する行為をさせたのかもしれない。

 

ポピーの嘘は彼女を苦しめることになった……
真実への探求は、彼女の愛する人たちを傷つけてしまうのだろうか?

 

誰もが嘘をつく。
しかし、誰の嘘が悲劇に終わるのだろうか?

 

感想

本を手に取ったとき、その厚さに「読み切れるかな~」と思ったのですが、ページ数の割にそれほど長さを感じさせない作品でした。それだけ、作者の物語の運びが上手いのだと思います(ドロシーさんの作品は以前にも読んだことがあり、確かに他のも長かったなと記憶しています)

 

この作品でカギとなるのが、タイトルにもある「Lie(嘘)」。嘘と一言で言っても、それには悪意のあるものから、誰かを守るためのもの、真実が明らかになることの方が悪い影響を与えるからという理由でつくものなど、さまざまなグラデーションがあると感じました。ただやっぱり、嘘は良い結果を生まないなとも同時に。

 

嘘はつかないに越したことはないけれど、自分の力ではどうにもできずに嘘をつかざるを得ないということも、心のどこかには留めておきたいなと思いました。嘘を糾弾するのは簡単だけれど、その人の状況や心情を理解するのはとても難しいことだから。家族でさえそれをするのは難しいとこの作品が教えてくれたからこそ、まして他人は、と。

 

ドロシーさんの他の作品のレビューはこちら↓

 

ybook.hatenablog.com

 

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5段階評価(おすすめ度)

※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。

 

★★★★☆(4/5)

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!