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Laura Lippman “Dream Girl” あらすじ・レビュー

こんにちは!

今回は、Laura Lippman “Dream Girl” という作品をご紹介します。

 

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作品概要
著者について

ローラ・リップマンは、ニューヨーク・タイムズ紙のベストセラー小説家で、エドガー賞をはじめとする20以上の賞を受賞し、さらに30以上の賞にノミネートされています。LitHubでは、過去100年間で最も重要な女性犯罪作家の一人に選ばれています。ローラは、夫のデビッド・サイモンと娘と一緒にボルティモアに住んでいます。

 

本の概要

 

・ISBN:0062390074 
・出版年:2021年
・出版元: William Morrow
・ジャンル:スリラー?
・ページ数:320ページ(ハードカバー)

 

あらすじ

不慮の事故で負傷した小説家のゲリー・アンダーセンは、華やかだが無菌状態のアパートの病院のベッドに横たわっている。窓から見える忙しい世界から隔離され、ほとんど知らない2人の女性、若いアシスタントと彼が能力を疑う夜間看護師に完全に依存している。

しかし、ゲリーは自分自身の能力にも疑問を感じ始めている。夢のような記憶の中を行ったり来たりしているうちに、枕元にしつこい元カノが現れ、最近認知症で亡くなった母のように、自分が現実を把握できなくなっているのではないかと心配になってくる。

 

感想

Laura Lippmanさんの本を読んだのは初めてでした。あらすじを読んだ際にはどんな物語なんだろう?と惹かれましたが、出だしが遅く、この物語全体に集中するにはかなりの努力が必要でした。

異なる時間軸があちこちに飛び交っていて、今どこなのか、どんな状況なのか、ついていくのが大変でした。過去と現在が入り乱れていて、若干無造作に繋げられているように感じました。混乱した状態や夢の中のゲリーの状態を再現するために、このような時間の流れを作っているのだとは思いますが。正直なところ、過去の話よりももう少し現在に焦点を当ててほしかったなと感じました。

また、主人公ゲリーもなかなか好きになれないキャラクターでした。憎むべきキャラクターの完璧な例ではあるのですが、彼だけでなく、どのキャラクターにも感情移入できませんでした。

この作家さんにはたくさんのファンがいらっしゃるようなので、また読んでみたいと思います。

 


5段階評価(おすすめ度)


※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。


★★★☆☆(3/5)


最後までお読みいただき、ありがとうございました!