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Margaret Atwood "The Testaments" あらすじ・感想(マーガレット・アトウッド『誓願』原作)

こんにちは!

今回は、Margaret Atwood さんの"The Testaments"という作品をご紹介します。日本語翻訳版『誓願』の原作です。

 

日本語翻訳版はこちら

 

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作品概要
著者について

マーガレット・アトウッド:

マーガレット・アトウッドは、1939年にオタワで生まれ、トロントで育ちました。トロント大学のビクトリア・カレッジで学士号を、ラドクリフ・カレッジで修士号を取得しています。現在、トロント在住です。ブッカー賞を過去二回受賞しています。

 

本の概要

・ISBN-10 : 0385543786
・ISBN-13 : 978-0385543781
・出版日:2019年9月10日
・出版元:Nan A. Talese
・ジャンル:一般フィクション、
・ページ数:432ページ(ハードカバー )
・シリーズ:The Sequel to The Handmaid's Tale (『侍女の物語』の続編 )

・英語の難易度、特徴:『侍女の物語』を読んでいない人にとっては、最初に物語の世界観を理解するのが少し難しいかもしれません。英語自体は極端に難しいというわけではありませんが、ギレアデ共和国独特の言葉や概念はやや理解が難しい場面があるかもしれません。


・テーマ、キーワード:ギレアデ共和国、侍女、May Day、カナダ、人権、正義、自由、ディストピア

 

あらすじ

"The Handmaid's Tale"の最後で、ヴァンのドアが閉まったとき、読者は彼女の先に何が待っているのか――自由、刑務所、死――を知るすべがなかった。

"The Testaments"は、その答えを示す。

マーガレット・アトウッドによるこの続編は、オフレッドが未知の世界に足を踏み入れてから15年以上経ってから、ギレアデに住む3人の女性の証言によって物語が再開される。

 

 

感想

マーガレット・アトウッドさんの作品は、日本語翻訳版の『昏き目の暗殺者』を読んだことがありました。そして、こちらの作品は、2019年のブッカー賞受賞作ということでずっと読んでみたいと気になっていました。

前作"The Handmaid's Tale"を読んでおけばよかったな、と途中で気づいたのですが、色々な方のレビューを読んでいると、1冊目を読んでいる方ほど今作では感動は得られなかったように思えました。そのため、ある意味前作の期待を持たずに読めたのは良かったのかもしれません。私は、特に前半から3分の2あたりまでを楽しむことができました。ストーリーもキャラクターも興味を引くようなものばかりで、謎に包まれていたギレアデが、少しずつ姿を現すのを楽しみました。

 

 

終盤はやや駆け足かな、前半がもう少し活かされていたらよかったのかな、と感じました。それでもブッカー賞受賞作、読めて良かったです。

 

 

一言キャッチフレーズ

3人の女性、そしてギレアデ共和国の行く末は


5段階評価(おすすめ度)


※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。


★★★★☆(4/5)


最後までお読みいただき、ありがとうございました!