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Ruth Ware(ルース・ウェア) “The Death of Mrs. Westaway” あらすじ・感想

こんにちは!

今回は、Ruth Ware(ルース・ウェア)さんの “The Death of Mrs. Westaway”という作品をご紹介します。

 

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作品概要
著者について

ルース・ウェア

国際的なナンバーワン・ベストセラー作家です。彼女のスリラー作品の多くは、サンデー・タイムズ紙やニューヨーク・タイムズ紙など世界中のベストセラーリストに掲載されています。彼女の本は映画化やテレビドラマ化されています。また、40以上の言語で出版されています。現在は家族と一緒にブライトン近郊に住んでいます。

 

本の概要


・ISBN:978-1911215035
・出版年:2018年
・出版元:Harvill Secker
・ジャンル:心理スリラー、スリラー、現代フィクション
・ページ数:400ページ(ハードカバー)
・英語の難易度、特徴:主人公の一人称の語り。極端に難解な表現はないものの、物語の謎をしっかり理解するためにはゆっくり読む必要があるかもしれません。
・テーマ、キーワード:家族問題、コーンウォール地方、遺産相続、家族、血縁

 

あらすじ

ハリエット・ウェスタウェイは、コーンウォール地方の祖母から多額の遺産を相続したという思いがけない手紙を受け取ったとき、それは彼女の祈りの答えのように思えた。彼女は高利貸しからお金を借りており、その脅迫はますます激しくなっていたからだ。

しかしそれは真実であるはずがない。ハルの実の祖父母は20年以上前に亡くなっているからだ。きっと、手紙は間違った相手に送られてしまったのだ。しかしハルは、海辺の占い師として磨いてきた人の心理を読む技術が、お金を手に入れるためにだれかを欺くのに役立つことを十分に知っていた。見知らぬ人の葬儀に現れて、権利のない遺贈を請求できるスキルを持っているとしたら、それは自分だ。

ハルは、人生を大きく変える選択をする。しかし、一度騙しにかかると、もう後戻りはできない。続けるか、すべてを失うか、人生をも失うか……。

 

感想

個人的には、以前読んだ "The Woman in Cabin 10" よりは最初が入りやすかったかな、と思いました。1ページ目から完全に夢中になっていました。

ルース・ウェアさんは、本当に読者の期待を決して裏切らない方だなあと!この作品は本当に魅力的でした。不気味ですが趣がある世界観、そして説得力のあるプロットが物語に深みを与えていました。とてもお勧めできる作品です。ルース・ウェアさんは、ゴシックの要素を取り入れた、アガサクリスティーのような犯罪古典の黄金時代のスタイルで、不気味で、雰囲気のある、暗いねじれた素晴らしい殺人ミステリーを生み出していると感じます。

 

後半はストーリーに没頭し、時間が経つのを忘れてしまいました。特に、主人公ハルが抱えるジレンマに私は完全に自分を投影していました。多くの読者は、自分がハルの立場だったらどうするだろうと考えると思います。それほど、ルース・ウェアさんの描き方が秀逸です。恐らく、著者が得意としていることのひとつは、何らかの形で社会から切り離されたキャラクターを描くことかなと。それは、設定や経験によってなされることもあれば、社会的な苦境によってなされることもあります。ハルは後者のカテゴリーに属するかと思いますが、前者の要素も少し含まれています。

 

このキャラクターの描き方で私が特に好きなのは、世界の他の部分の雑音を忘れさせてくれることです。登場人物たちの問題があまりにも孤立していて、それがページから飛び出してくるようにあまりにリアルに書かれているので、彼らの立場に身を置くことが容易にできるのです。ハルの強さ、悩み、考え方が自分のことのように感じられ、共感し、応援することができました。

 

一言キャッチフレーズ

明らかになる驚愕の事実に、あなた耐えられるだろうか?


5段階評価(おすすめ度)


※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。


★★★★★(5/5)


最後までお読みいただき、ありがとうございました!