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Ruth Ware(ルース・ウェア) “The Woman in Cabin 10” あらすじ・感想

こんにちは!

今回は、Ruth Ware(ルース・ウェア)さんの “The Woman in Cabin 10”という作品をご紹介します。

 

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作品概要
著者について

ルース・ウェア:

国際的なナンバーワン・ベストセラー作家です。彼女のスリラー作品の多くは、サンデー・タイムズ紙やニューヨーク・タイムズ紙など世界中のベストセラーリストに掲載されています。彼女の本は映画化やテレビドラマ化されています。また、40以上の言語で出版されています。現在は家族と一緒にブライトン近郊に住んでいます。

 

 

本の概要


・ISBN: 9781501132933
・出版年:2016年
・出版元:Scout Press
・ジャンル:ミステリー、スリラー
・ページ数:341ページ(ハードカバー)
・英語の難易度、特徴:地の文が多め、極端に難解な表現はないけれど、イギリス英語の特徴が出ています
・テーマ、キーワード:クルーズ船、ミステリ、スリラー、心理サスペンス、駆け引き
・おすすめする人:本格ミステリ好きの方、驚くべき展開を持つ作品を読みたい方

 

あらすじ

これは完璧な旅になるはずだった――。

オーロラという名前の、ブティッククルーズ船での豪華なプレス発表会だ。

 

旅行ジャーナリストのロー・ブラックロックにとっては、心に傷を負った強盗事件から立ち直るチャンスであるけれど、彼女は今でもときどき倒れそうになっていた。

 

計画通りにはいかない。

 

夜中に聞こえた悲鳴で目が覚めたローは窓に駆け寄り、隣のキャビンから海に投げ出されたなにかを発見する。しかし、乗務員が確認した記録によると、そのキャビンには誰もチェックインしておらず、乗客も船員もだれひとり行方不明になっていなかった。

 

体力も気力も疲れ果てたローは、自分が何かの間違いを犯したのかもしれないという事実と向き合わなければならなかった――。

 

 

感想

ルース・ウェアさんの作品を読むのは、今回が初めてでした。まだ他の作品を読んでいないので、言い切ることは言えませんが、ミステリや推理小説の要素と、サスペンス・スリラー要素が非常にバランスよく表れているなと感じました。

 

まず、タイトルも秀逸です。キャビン10の女、ということで、何かの乗り物を想像させますし、そこの女性がこの作品の大きな謎であり鍵となることを読者に想像させます。

 

物語のプロットも良く練られているなと感じました。途中からがらっと大きな展開を見せますが、そこからは、なにかジェームズボンドの007の映画を観ているようなドキドキ感と臨場感が味わえました。

 

謎の女性の正体が明らかになるまでに、様々な伏線がはられていきますが、それも見事に解消されます。ユーモアたっぷりの最後もたまりません。

 

一言キャッチフレーズ

となりの客室にいた女は、まぼろしか、それとも……


5段階評価(おすすめ度)


※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。


★★★★☆(4/5)


最後までお読みいただき、ありがとうございました!