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Samantha Downing “For Your Own Good” あらすじ・レビュー

こんにちは!イギリス在住読書ブロガーのゆず(@ybook21)です!

今回は、Samantha Downing “For Your Own Good”という作品をご紹介します。


作品概要
著者について

サマンサ・ダウニング

ベストセラー「My Lovely Wife」の著者で、エドガー賞、ITW賞、Macavity賞、CWA賞にノミネートされています。アマゾン・スタジオとニコール・キッドマンのブロッサム・フィルムズは、この小説を基にした長編映画の製作で提携しています。2冊目の著書『He Started It』は2020年に発売され、瞬く間に世界的なベストセラーとなりました。

 

 

本の概要


・ISBN:0593100972
・出版年:2021年
・出版元:Berkley 
・ジャンル:心理スリラー、サスペンス、ミステリ、警察捜査、教育
・ページ数:373ページ(ハードカバー)

あらすじ

テディ・クラッチャーが、優秀な生徒が集まる名門ベルモント・アカデミーで「ティーチャー・オブ・ザ・イヤー」を受賞した。

妻はこれ以上ないほど誇らしげだと彼はいうが、妻はしばらく姿を見せていない。

テディは、殺人事件としか思えない保護者の死や、テディの私生活を深く詮索する生徒のことなど、本当に気が気でない。彼の関心は、子どもたちの学力を最大限に引き出すことにある。

彼が望むのは、同僚と、そして限りなくお節介な親たちが、彼の邪魔をしないようにすることだけだ。

優秀であることが、時に高い代償を払うことになるのは、本当に残念なことだ。

 

感想

初めてこの作者の作品を読みましたが、この作品が素晴らしかったため、また他の作品も読んでみたいと思います。この本のいいところを挙げるとそれはいくつもあるのですが、まずタイトルが秀逸だと感じました。この正義とも取れる言葉は時に刃となり、人々を狂わせていく。

 

このタイトルと「正義」はこの本のテーマなのではないかと思いました。教育者は聖人のような存在に時にはなるし、それが歪んでいってしまうと、取り返しのつかないことになるのだということを警告しているようにも思えました。教師の人間的な面、ということで言えば、親(力やお金を持った存在。言い換えれば目的のためには手段を択ばない人々)のなかには教師を手玉に取る人たちもいて、教師はそれに抗えないこともある。それは、ここで描かれるアメリカのエリート学校だけでなく、日本でも起きうることなのではないでしょうか。

 

結末と、FBIの捜査ってそんなものなの?というところが少し物足りなさを感じましたが、それ以外はとても素晴らしい作品でした。

 

5段階評価(おすすめ度)


※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。


★★★★☆(4/5)


最後までお読みいただき、ありがとうございました!