こんにちは!
今回は、Shari Lapena(シャリ・ラペナ)さんの “The End of Her” という作品をご紹介します。
作品概要
著者について
シャリ・ラペナ
カナダ出身の国際的なベストセラー作家で、2016年出版の「The Couple Next Door」が最も有名な作品です。小説家に転向する前は、弁護士と英語教師をしていました。現在トロント在住です。
本の概要
・ISBN-10 : 1787632997
・ISBN-13 : 978-1787632998
・出版年:2020年
・出版元:Bantam Press
・ジャンル:心理スリラー、サスペンス
・ページ数: 352ページ(ハードカバー)
・英語の難易度、特徴:章や文が短くきれがいいため、読みやすい。難解な単語や表現はほどんどなし(一部法律用語(裁判関係など)が出てきます)。
・テーマ、キーワード:郊外、家庭、過去の秘密、裁判、脅迫、養子
・おすすめする人:さらりと読める心理スリラーを読みたい方
あらすじ
それは、ある衝撃的な告発から始まる...…。
ステファニーとパトリックは結婚したばかりで、生まれたばかりの双子がいる。ステファニーは睡眠不足による混乱に悩まされていた。
そんなとき、彼の過去の女性がやってきて、最初の妻について衝撃的な告発をする。彼はずっと前妻の死を事故だと主張していたが、彼女は殺人だったと言うのだ。
パトリックは、自分は無実であり、これは脅迫の企てに過ぎないと主張する。しかし、パトリックは真実を語っているのだろうか?それとも、ステファニーはとんでもない過ちを犯してしまったのか?
果たしてどのような結末が待っているのか。
感想
大好きなシャリ・ラペナさんの作品はこれまでにもいくつか読んできました。どれも満足度が高く、私の好みにぴったりだったので、今作「The End of Her」も楽しみに読みはじめました。
個人的に彼女のベストではないなあ、と感じましたが、それでも終始緊張感があり、「郊外の家庭」という彼女の得意な設定で、読者に物語を身近に感じさせているなあと思いました。エリカという女性が出てきて、この人のせいで多くの人が困難に陥るのですが、最後の方を読んでいくと、エリカを完全に「悪」とはできないかも、と思いました。内容の核心に触れてしまうので書きませんが、エリカを100%責められるのって、数人いるかいないか、かなと。
そして、緊張感と危機感が続くこの作品は、構成こそ違えど、リチャード・ハルやフランシス・アイルズの倒叙ものを思い起こさせました。各章も一文も短く、さくさく読める素敵な作品です。ぜひ、お手に取ってみてくださいね。
一言キャッチフレーズ
過去の秘密は、静かに眠らない。
5段階評価(おすすめ度)
※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。
★★★★☆(4/5)
最後までお読みいただき、ありがとうございました!