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雫井脩介『クロコダイル・ティアーズ』あらすじ・レビュー

こんにちは!イギリス在住読書ブロガーのゆず(@ybook21)です!

今回は、雫井脩介さんの『クロコダイル・ティアーズ』という作品をご紹介します。

 


本の概要

・ISBN:978-4163915982
・出版年:2022年
・出版元:文藝春秋
・ジャンル:ミステリ、サスペンス
・ページ数:331ページ

 

あらすじ

この美しき妻は、夫の殺害を企んだのか。
息子を殺害した犯人は、嫁である想代子のかつての恋人。被告となった男は、裁判で「想代子から『夫殺し』を依頼された」と主張する。犯人の一言で、残された家族の間に、疑念が広がってしまう。

 

「息子を殺したのは、あの子よ」
「馬鹿を言うな。俺たちは家族じゃないか」

未亡人となった想代子を疑う母親と、信じたい父親。
家族にまつわる「疑心暗鬼の闇」を描く、静謐で濃密なサスペンスが誕生!

(Amazonより引用)

 

感想

あらすじにもあるように、疑心暗鬼の闇、という表現がまさにぴったりだなと感じました。嫁姑、というのは上手くいかないことも多いし、それが今回のようなお嫁さんだと姑の気持ちがこういう風に動くのもわかるかなと。

 

他人だった者同士が家族になっても、分かり合えないことばかりで、行為やしぐさ、表情などから相手が何を考えているのかを把握するのは難しいですよね。そして、それが血のつながりのある家族であっても、本質的には同じなのではないかと。

 

「この先どうなるんだろう?」「この不穏な雰囲気はどうなるんだろう?」と続きが気になって、すぐに読み切ってしまいました。人間の心理を鋭く、かつ丁寧に描いた素敵な作品だと思います。

 

5段階評価(おすすめ度)

※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。

 

★★★★☆(4/5)

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!