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佐々木譲『代官山コールドケース』あらすじ・レビュー

こんにちは!イギリス在住読書ブロガーのゆず(@ybook21)です!

今回は、佐々木譲さんの『代官山コールドケース』という作品をご紹介します。

 


本の概要

・ISBN:9784163823904
・出版年:2013年
・出版元:文藝春秋
・ジャンル:ミステリ、警察小説
・ページ数:468ページ
・シリーズ:特命捜査対策室 #2

 

あらすじ

DNA鑑定が指し示す、17年前の殺人事件=「冤罪」の可能性。この街で夢を追いかけた少女の悲劇。闇に潜む真犯人を、追い詰める。1995年、代官山・カフェ店員殺人事件。被疑者となったカメラマンは変死。2012年、川崎・女性殺人事件。代官山の遺留DNAの一つが現場で採取。

 

「17年前の事件の真犯人を逃して、二度目の犯行を許してしまった、となると、警視庁の面目は丸つぶれだ」―。かくして警視庁・特命捜査対策室のエース・水戸部に密命が下された。「神奈川県警に先んじて、事件の真犯人を確保せよ!」好評「特命捜査対策室」シリーズ第二弾。

紀伊国屋書店HPより引用)

 

感想

かなり読みごたえのある作品でした。

17年前の事件と現在進行形の事件がどのように絡み合っているのか。数々の証拠や関係者からの聞き取りで見えてきた事実、それらを一つ一つ丁寧に検証し、組み合わせながら事件の真相を解明していく様子を読者は目の当たりにしていきます。

 

警察関係者も多く出てきますが、捜査の中心となるのは水戸部さんと朝香さんなのですが、この男女ペアも良かったです。変に恋愛関係になったりせず、また二人のプライベートに踏み込むこともなく、すごく読んでいて気持ちの良いペアだと感じました。この二人に変に気を取られることがないので、事件に集中することができました。

 

タイトルにある通り、代官山が舞台となるので、詳しい方は地域をイメージしながら、詳しくない方は地図を見ながら読んでいくのも楽しいかなと思いました。描写もとても細かいですし、刑事の捜査だけでなく科捜研も登場し、筆者の知識の広さ・深さが本当にすごいなと感じました。

 

5段階評価(おすすめ度)

※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。

 

★★★★☆(4/5)

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!