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道尾秀介『いけない』あらすじ・レビュー

こんにちは!イギリス在住読書ブロガーのゆず(@ybook21)です!

今回は、道尾秀介さんの『いけない』という作品をご紹介します。

 


本の概要

・ISBN:978-4163910512
・出版年:2019年
・出版元:文藝春秋
・ジャンル:ミステリ、サスペンス
・ページ数:251ページ

あらすじ

騙されては、いけない。けれど絶対、あなたも騙される。

『向日葵の咲かない夏』の原点に回帰しつつ、驚愕度・完成度を大幅更新する衝撃のミステリー!

 

第1章「弓投げの崖を見てはいけない」
自殺の名所付近のトンネルで起きた交通事故が、殺人の連鎖を招く。
第2章その話を聞かせてはいけない」
友達のいない少年が目撃した殺人現場は本物か? 偽物か?
第3章「絵の謎に気づいてはいけない」
宗教団体の幹部女性が死体で発見された。先輩刑事は後輩を導き捜査を進めるが。

 

どの章にも、最後の1ページを捲ると物語ががらりと変貌するトリックが……!
ラストページの後に再読すると物語に隠された〝本当の真相〟が浮かび上がる超絶技巧。


さらに終章「街の平和を信じてはいけない」を読み終えると、これまでの物語すべてがが絡み合い、さらなる〝真実〟に辿り着く大仕掛けが待ち受ける。

「ここ分かった!?」と読み終えたら感想戦したくなること必至の、体験型ミステリー小説。

(Amazonより引用)

 

感想

面白かったです!
道尾秀介さんの作品は、かなり前に読んだことがあったかな、と思うのですが、今回改めて読むことができて良かったです。

 

「いけない」というタイトルも気になりましたし、それがそれぞれのタイトルに「~~してはいけない」ということの意味が込められているというのも面白かったです。

 

一つ一つの物語も、最後に驚くような展開になり、惹かれました。さらに、物語が終わった次のページに一枚の写真があり、それを見ることでさらに謎が解けていくというのがユニークで面白いなあと思いました。

 

加えて、4つ目の短編を読み、これまでの物語がつながってくる。すべてが見えてきて、それでもまた「あれ?」と思う一ひねりもあり。ちょっとした確率や運、タイミングなどによって、するりと何かから抜け出している人がいる。それは今自分が住むこの街にもいるかもしれない、そう思うとぞっとしますね。

 

5段階評価(おすすめ度)

※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。

 

★★★★☆(4/5)

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!