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本のレビューやおすすめ本紹介、イギリス生活の記事を書いています!

Jessica Knoll"Bright Young Women" あらすじ・レビュー【洋書スリラー・歴史フィクション】

こんにちは!イギリス在住ブロガーの雲川ゆず(@ybook21)です!

今回は、Jessica Knollさんの"Bright Young Women" という作品をご紹介します。

 

本の概要

・ISBN:9781501153228
・出版年:2023年
・出版元:S&S/ Marysue Rucci Books
・ジャンル:スリラー、歴史フィクション
・ページ数:384ページ

 

あらすじ

1978年1月、連続殺人犯が太平洋岸北西部全域の女性たちを恐怖に陥れていたが、フロリダ州立大学タラハシー・キャンパスのトップ社交クラブに所属する活気あふれる若い女性たちにとって、彼の存在は頭の片隅にもなかった。

今夜は期待、興奮、欲望に満ちた夜だが、同好会会長のパメラ・シューマッハは家に留まるという決断を下す。午前3時、奇妙な音に驚いて目を覚ました彼女は、ドアの向こうで信じられないような暴力シーンを見てしまう。それからの数日間、パメラは40年以上にわたって人々の関心を集めてきたこの犯罪に着想を得た、恐ろしいミステリーへと突き進んでいく。

 

感想

多くの部分にはフィクションの要素も入っているとのことですが、ベースとなるのは実際にあった犯罪ということで、衝撃を受けました。シリアルキラーというのは、ときにカリスマ視されることがありますが、この作品はそのようなことをせず、彼の残忍さ、事件の残酷さから目を背けずにいる点が、人々から支持される理由なのだと感じました。

裁判シーン、被害者のひとりの手記などは特にリアリティさを感じました。

 

5段階評価(おすすめ度)

※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。

 

★★★★☆(4/5)

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

Shari Lapena"Everyone Here Is Lying" あらすじ・レビュー【洋書ミステリ】

こんにちは!イギリス在住ブロガーの雲川ゆず(@ybook21)です!

今回は、Shari Lapenaさんの"Everyone Here Is Lying"という作品をご紹介します。

作品概要
著者について

シャリ・ラペナ
カナダ出身の国際的なベストセラー作家で、2016年出版の「The Couple Next Door」が最も有名な作品です。小説家に転向する前は、弁護士と英語教師をしていました。現在トロント在住です。

 

本の概要

・ISBN:9780593489932
・出版年:2023年
・出版元: Pamela Dorman Books
・ジャンル:ミステリ、スリラー
・ページ数:319ページ

 

あらすじ

ウイリアム・ウーラーは表面的には家庭的な男だ。しかし、彼は浮気をしていた。その浮気は今日の午後、道路沿いのモーテルでひどい結末を迎えた。打ちのめされ、怒り心頭で自宅に戻ると、気難しい9歳の娘エイブリーが思いがけず学校から帰宅しており、ウィリアムはカッとなる――。

 

感想

シャリ・ラペナさんは大好きな作家さんの一人で、最新作以外はすべて読んできました。この作品も大きな期待を持って読み始めましたが、迷うことなく星5つだなと感じました。

無駄な描写がなく、テンポよく進んでいくのでとても読みやすかったです。また、登場人物は誰もがとてもリアルで、心理描写と、そこから生まれる自然な行動の描写が素晴らしいなと感じました。

最後も、読者が非常にスッキリするような終わり方で、大満足です。

 

5段階評価(おすすめ度)

※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。

 

★★★★★(5/5)

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

Tarryn Fisher"The Wives" あらすじ・レビュー【洋書心理スリラー】

こんにちは!イギリス在住ブロガーの雲川ゆず(@ybook21)です!

今回は、Tarryn Fisherさんの"The Wives" という作品をご紹介します。

 

 

本の概要

・ISBN:9781488054358
・出版年:2019年
・出版元:Graydon House
・ジャンル:心理スリラー、ミステリ
・ページ数:295ページ

 

あらすじ

「Thursday(サーズデイ)」の夫・セスには他に2人の妻がいる。彼女はその2人に会ったこともなければ、2人のことを何も知らない。

しかしある日、彼女はあるものを見つける。それは、彼女が結婚した男について、まったく異なる、恐ろしい物語を語るものだった。

 

感想

まず、Thursdayという名前と、彼女の「夫」が木曜日にやってくる、という設定が面白いなと思いました。スリラーともミステリとも言い難い作品かなと(なかなかジャンル分けが難しい)思いましたが、ユニークだなと。

ひとりの女性の、狂おしいまでの思いが吐露される場面は、その筆力がすごいなと感じました。個人的には、もう少しミステリ要素やひねりがあると良かったかなと思います。

 

5段階評価(おすすめ度)

※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。

 

★★★☆☆(3/5)

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!