雲川ゆずの本棚

本のレビューやおすすめ本紹介、イギリス生活の記事を書いています!

Mick Herron “Slow Horses” あらすじ・レビュー

こんにちは!イギリス在住読書ブロガーのゆず(@ybook21)です!

今回は、Mick Herronさんの “Slow Horses” という作品をご紹介します。

 

 

本の概要

・ISBN:9781569479018
・出版年:2010年
・出版元: Soho Crime 
・ジャンル:サスペンス
・ページ数:320ページ(Kindle版)
・シリーズ:Jackson Lamb #1

 

あらすじ

イギリス、ロンドン。スローハウスは、落ち目のMI5スパイが失敗したキャリアを無駄に過ごすために行くところだ。

 

「スローホース」と呼ばれる彼らは、ここに降格させられるほど、何らかの形で自分の名誉を傷つけてきたのだ。作戦を失敗して、もう信用されないとか。野心的な同僚に邪魔されて、足元をすくわれたのかもしれない。酒に依存しすぎたのかもしれない。この仕事では珍しいことだ。

 

しかし、1つだけ共通しているのは、彼らは皆、仕事に戻りたいということだ。そして、そのためには手段を選ばないということだ。

 

感想

久しぶりにスパイ小説を読んだのですが(以前すごくジェームズボンドにハマっていた時期がありました)、面白かったです!

 

私の英語力の問題もあると思いますが、やや物語に入っていきにくく感じました。スピード感ももう少しあると読みやすかったかなと。

 

ロンドンの様子がところどころ出てきますので、ストーリー展開とあわせて、イギリスやロンドンがお好きな方にもぴったりだと思います。

 

5段階評価(おすすめ度)

※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。

 

★★★☆☆(3/5)

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

Ann Cleeves “Telling Tales(Vera Stanhope #2) ” あらすじ・レビュー

こんにちは!イギリス在住読書ブロガーのゆず(@ybook21)です!

今回は、Ann Cleeves “Telling Tales(Vera Stanhope #2) ”という作品をご紹介します。

 

作品概要
著者について

アン・クリーブス
ヴェラ・スタンホープ警部補シリーズは、ノーサンバーランドを舞台に、彼女のパートナー、ジョー・アッシュワースとともに、愛される刑事が登場。アンのシェットランド・シリーズでは、ジミー・ペレス警部補が、神秘的で暗く美しいシェットランド諸島で捜査を行っている。 

 

本の概要

・ISBN:0330432516
・出版年:2006年
・出版元:Pan Publishing 
・ジャンル:ミステリ・警察小説
・ページ数:400ページ
・シリーズ:Vera Stanhope #2

 

あらすじ

Jeanie Longが15歳のAbigail Mantelの殺人容疑で起訴されてから10年が経つ。今、East Yorkshireの村、Elvetの住民は、Jeanieの無実を証明する新たな証拠を聞き、動揺している。アビゲイルを殺した犯人はまだ逃亡中ということだ。

 

ある若い女性、エマ・ベネットは、この事実によって、元気だった親友の忌まわしい記憶、そして、彼女が溝の中に冷たく横たわる死体を発見した、あの恐ろしい冬の日の記憶がよみがえる。

 

ヴェラ・スタンホープ警部が新たな捜査を開始し、村人たちは忘れたかった昔に引き戻され、緊張が高まっていく。しかし、人々が恐れているのは犯人なのか、それとも自分たちの後ろめたい過去なのか?

 

各人の物語が見直されるにつれ、警部はある致命的な秘密が暴かれようとしているのではと疑い始める。

 

感想

ヴェラシリーズ2作目です。前回、その次の3作目を読んだのですが、シリーズの順番が逆になっていても十分楽しめました。

 

物語の重厚さと、人間の本質を描く力は本当にすごいなと。今回は特にフーダニットの要素が強かったかなと思いました。ヴェラの捜査とともに読者もさまざまなことがわかってきて、どんどん引き込まれていきました。

 

犯人が明らかになってからは、その動機や機会などがパズルのピースが埋まっていくように自然に理解できました。

 

5段階評価(おすすめ度)

※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。

★★★★☆(4/5)

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

Michael Connelly "The Dark Hours (Harry Bosch #23)" あらすじ・レビュー【洋書ミステリ・警察小説】

こんにちは!イギリス在住読書ブロガーのゆず(@ybook21)です!

今回は、Michael Connellyさんの "The Dark Hours (Harry Bosch #23)"と いう作品をご紹介します。

 


作品概要
著者について

マイケル・コネリー
2003年と2004年には、米国推理作家協会の会長を務めた。文学活動に加え、Amazonプライム・ビデオで配信中のテレビ番組「BOSCH」のプロデューサー兼脚本家の一人でもある。家族と一緒にロサンゼルスとフロリダ州タンパに住んでいる。

 

本の概要

・出版年:2021年
・出版元:Little, Brown and Company 
・ジャンル:警察小説、ミステリ、サスペンス
・ページ数:400ページ
・シリーズ:Harry Bosch #23

 

あらすじ

大晦日のハリウッドは大混乱。フロントガラスが割れるなどの被害報告が相次ぐ中、LAPDのバラードは、混雑したストリート・パーティーの最中に、勤勉な自動車ショップのオーナーが銃弾に倒れる現場に呼び出される。

 

バラードが、その凶弾が空から降ってきたわけではないと判断するのに時間はかからなかった。バラードの捜査は、かつてハリー・ボッシュ刑事が担当した別の未解決殺人事件を調べることになる。

 

バラードとボッシュは再びコンビを組み、新旧の事件が交錯する場所を探し出す。

 

感想

ずっとイギリスの警察小説や心理スリラーを読んでいたので、アメリカが舞台の作品は久しぶりでした。もちろんアメリカとイギリス、という大きな括りでの比較はできないかもしれませんが、会話のスピード感や、サクサク感があるなあと感じました。

 

ページ数も割と多く、読みごたえがありました。終盤に主人公バラードが文字通り体を張って犯人逮捕に乗り出す場面があるのですが、そこはとても臨場感があり、ドキドキしながら読みました。

 

また、コロナやBLMなど、最近の世の中の動きが組み込まれていて、さらに物語にリアルさを加えていました。

 

5段階評価(おすすめ度)

※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。

 

★★★★☆(4/5)

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!