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Ian Rankin “Set in Darkness (John Rebus #11)” あらすじ・レビュー【洋書・警察小説】

こんにちは!イギリス在住読書ブロガーのゆず(@ybook21)です!

今回は、Ian Rankin “Set in Darkness” という作品をご紹介します。


作品概要
著者について

イアン・ランキン

1960年に生まれました。1982年にエディンバラ大学を卒業し、スコットランド文学の博士号取得を目指していた3年間、小説を執筆していました。Rebusシリーズの最初の小説は1987年に出版されました。Rebusの本は現在22の言語に翻訳されており、ベストセラーとなっています。

 

本の概要

・ISBN:0312977891
・出版年:2001年(初版は2000年)
・出版元:Minotaur Books
・ジャンル:ミステリ、警察小説、サスペンス
・ページ数:448ページ(ペーパーバック)
・シリーズ:John Rebusシリーズ #11

 

あらすじ

300年ぶりに開催されるスコットランド議会の前夜、エディンバラは政治的な熱狂と期待に包まれている。スコットランドの新しい統治者の家であるクイーンズベリーハウスは、ジョン・リーバスの縄張りの真ん中にあり、彼は儀式的な仕事に忙殺されている。

 

しかし、クイーンズベリーハウスの暖炉から長年の死体が発見され、ホームレスの男が現金の入ったスーツケースを残して橋から投身自殺し、新進気鋭の政治家が殺害されているのが発見されると、状況は一変する。

 

3つの事件の関連性から、リーバスはエディンバラで最も悪名高い犯罪者の一人、終身刑にしたはずの男と対峙することになる。スコットランドの独立で大金を得ようとする者がいる。そして、リーバスがよく知っているように、大金が絡むところには闇が集まるのだ。

 

感想

久しぶりに昔のRebus作品を読んで、このシリーズに戻るのが楽しかったです。

イアン・ランキンさんは言うまでもなく優れたミステリー作家であり、彼の創り出すリーバスは素晴らしいなと思いました。。ジョン・リーバスは複雑なキャラクターで、陰険で、知的で、どんな犠牲を払ってでも(エディンバラ警察の警官としての自分のキャリアさえも)謎を解こうと決意しているところがユニークだと思っています。

 

本書は、建設中の古いビルで、暖炉に板を打ち付けたミイラ化した死体が発見されるところから始まります。この20数年前の死体が発見された直後、もっと新鮮な別の死体が発見されます。この2つは一見無関係に見えるが、リーバスたちが捜査を進めるうちに、エディンバラの裏社会にまでつながるつながりが見え始め、かつての宿敵がリーバスに接触してくる……。

 

イギリスの警察小説のファンの方であればきっと楽しめる作品だと思います。

 

5段階評価(おすすめ度)

※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。


★★★★☆(4/5)


最後までお読みいただき、ありがとうございました!