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Adrian McKinty “The Chain” あらすじ・レビュー【洋書サスペンス】

こんにちは!イギリス在住読書ブロガーのゆず(@ybook21)です!

今回は、Adrian McKintyさんの “The Chain” という作品をご紹介します。


作品概要
著者について

エイドリアン・マッキンティ

北アイルランドのベルファストで生まれ、ウォーリック大学で法律を、オックスフォード大学で政治と哲学を学ぶ。1990年代初頭に渡米し、最初はニューヨークに、2001年からはコロラド州デンバーに住み、高校で英語を教えながらフィクションを書き始める。現在、妻と2人の子どもとともにオーストラリアのメルボルンに在住。

 

本の概要

・ISBN: 978-0316531269
・出版年:2019年
・出版元:Mulholland Books
・ジャンル:サスペンス、心理スリラー、ミステリ
・ページ数:357ページ

あらすじ

親が毎朝していること、レイチェル・クラインは娘をバス停に送り届け、一日を始める。しかし、知らない番号からかかってきた携帯電話がすべてを変えてしまった。

 

それは女性からの電話で、カイリーを誘拐したこと、そしてレイチェルが再び彼女に会うには、身代金を払い、誘拐する別の子どもを見つけるという指示に正確に従うしかないことを知らせてきた。これは普通の誘拐ではない。電話の主は母親そのもので、息子がさらわれ、レイチェルが言うとおりにしなければ、その子は死んでしまうからだ。

 

"あなたが最初ではありません。そして、あなたは確かに最後ではないでしょう"

 

レイチェルは今やThe Chainの一員であり、犠牲者を犯罪者に変える終わりのない巧妙な計画で、その過程で誰かを大金持ちにしているのだ。ルールはシンプルだが、道徳的な挑戦だ。早く金を見つけ、犠牲者を見つけ、そして24時間前には自分にはできないと思った恐ろしい行為を行わなくてはならない。

 

感想

とにかく最初から最後まで緊張感が続き、「どうなるんだろう?」と先が読みたくなる作品でした。第一部と第二部にわかれていますが、違った緊張の種類を感じました。

 

賛否両論はあると思いますが、娘が誘拐され、その解放の条件があまりに厳しい(通常ならお金だけ、だと思いますがこの作品は……)という状況に直面したレイチェルに心から同情しました。物語後半でThe Chainの正体が明らかになりますが、彼らは本当に技術面と心理学の面で恐ろしいほど力を得ていると感じました。

 

途中までのスピード感が良かっただけに、終盤はやや大味な印象を受けました。

 

5段階評価(おすすめ度)

※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。


★★★★☆(4/5)


最後までお読みいただき、ありがとうございました!