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Catherine Steadman "The Family Game" あらすじ・レビュー【洋書ミステリ・警察小説】

こんにちは!イギリス在住読書ブロガーのゆず(@ybook21)です!

今回は、Catherine Steadmanさんの "The Family Game" という作品をご紹介します。

 

作品概要
著者について

キャサリン・ステッドマン
英国ノースロンドンを拠点に活動する女優、作家である。「ダウントン・アビー」のメイベル・レイン・フォックス役で知られる。イギリスのニューフォレストで育ち、『Something in the water』は彼女の処女作である。

 

本の概要

・ISBN: 9780593158067
・出版年:2022年
・出版元: Ballantine Books
・ジャンル:心理スリラー、ミステリ
・ページ数:336ページ(ハードカバー)

 

あらすじ

ハリー(ハリエット)はスターダムにのし上がろうとする小説家、エドワードは彼女の夫となる人物で、一見完璧に見える。愛に溢れ、婚約したばかりの2人の幸せは、エドワードの名門でアメリカのオールドマネーを体現するホルベック家の登場によって中断された。エドワードはそのすべてを捨てて、自分の道を切り開いたのだ。しかし、彼が引き戻されるのは時間の問題だった......。

 

結局、家族との関係を断ち切っても、エドワードはそのすべてを受け継ぐことになった。ハリエットはホルベック家の華やかで洗練された雰囲気に惹かれる。彼の家族は両手を広げて彼女を歓迎するように見えたが、一家の主であるロバートに会うとすべてが変わってしまった。ロバートは初対面でハリーにカセットテープを渡すのだが、それがきっかけで避けられないゲームが始まる。

 

なぜロバートは彼女にそのテープを渡したのだろうか?ハリーは真相を探るため、ホルベック家の野蛮なクリスマスの習慣に耐える。そして、このゲームに負ければ命取りになると覚悟している。

 

感想

とても面白かったです。キャサリンさんの作品は初めて読んだのですが、女優さんということもあり、ドラマチックな展開で映像が目に浮かぶようなリアリティのある描写だなと感じました。

 

本の長さも個人的にはちょうどよく、飽きることなく最後まで読み切ることができました。特に後半(クリスマス休暇で婚約者の屋敷に行ってから)はより一層緊張感が増し、一体どうなるんだろうと先が気になりました。

 

主人公ハリエットの過去が明らかになるタイミングも良かったですし(お金があるとたいていのことはできてしまいますね……)、婚約者の父・ロバートが彼女にある事実を伝える手段がテープというのもなんだか彼らしくて良かったです。また、悪は誰の側についているのか、一見優しそうに見える人物も完全には信頼できない面がちらちらと見えてくるのが楽しかったです。

 

おすすめです。ぜひ気になる方は読んでみてください!

 

ちなみに、こちらの作品は海外のレビューサイト「Goodreads」において、「Goodreads Best Books of 2022ミステリ部門」にノミネートされています。ミステリ・サスペンス好きの読者からの支持が厚いこともわかりますね◎

ybook.hatenablog.com

 

5段階評価(おすすめ度)

※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。

 

★★★★★(4/5)

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!