ゆずの本棚

和書・洋書の書評やおすすめの本を紹介しています!

Megan Abbott “Give Me Your Hand” あらすじ・感想

こんにちは! 
今回は、Megan Abbott(ミーガン・アボット)さんの “Give Me Your Hand”をご紹介します。

 


★著者について


ミーガン・アボット
デトロイトで生まれ、ミシガン大学を卒業後、ニューヨーク大学で英米文学の博士号を取得しました。自身の9つの小説で賞を受賞しています。ニューヨーク大学、SUNY、ニュースクール大学などで教鞭をとった経験も持っています。ニューヨーク・タイムズ、ウォール・ストリート・ジャーナル、ロサンゼルス・タイムズ誌、ガーディアンなどに執筆しています。現在、ニューヨーク在住です。


★本の概要


・出版年:2018年
・出版元:Hachette USA
・ジャンル:心理スリラー
・ページ数:352ページ(ハードカバー)


★あらすじ


キットは彼女のキャリアにおいて、最高の栄誉を手に入れようとしていた。彼女が望んでいたすべての目標は、もうすぐ達成できる。彼女を止めるものはなにもない。
しかし今、彼女の道に他の誰かが立ちはだかっている。ダイアンだ。17歳の時の親友で、野心を共有していた二人は切っても切れない関係になっていた。当時、ダイアンがキットに 秘密を打ち明けるまでは。彼女がやった最悪の事、キットが想像する最悪の事で、二人の友情は吹き飛んでしまった。


ダイアンが何をしたか知っているのは、キットだけだ。そして今、ダイアンはキットの何かを知っていて、それは彼女が懸命に積み上げてきたすべてを破壊する可能性がある。


キットはどれほどの犠牲を払っても、最後にはそれに見合うだけの価値があるのか?彼女は何を諦めないのか?ダイアンはキットが自分と同じだと思っているが、それは正しいのかもしれない。ダイアンの血には、野心がひそんでいる。


★感想


はじめてミーガンアボットさんの作品を読みました。アメリカ人作家の作品を読むのも久しぶりで、ちょっとした違いが新鮮でした!
アメリカのスーパーとか、チェーン店のお店の名前とかを知っていたら、よりいっそう楽しめたんだろうなと思います!


生物系の実験室が舞台となることで、もう少し自分にそういった知識があればよかったなあと思いました。PMDDについても、詳しくないため、あまり言及することはできないのですが、PMSでもつらい、と感じるのであるから、PMDDで大変な思いをされている方は、相当のものがあるのだと想像します。


自分のキャリアや周囲との人間関係。17歳で、ダイアンと知り合ってから、キットの人生は大きく変わって(あるいは、影響を受けて)いったのだろうなあと思いました。最後の最後に、希望が見えたのが救い……。17歳、という年齢もターニングポイントな気がします。これからの進路を考え、決定するという点において。
サイコロジカルスリラー、ということで、ミステリ要素は少な目ですが、途中からどんどん面白くなってきて、心理描写も秀逸なことから、読む手がとまりませんでした。

 

 

 


*****以下、作品の内容に触れています。ネタバレしたくない方、未読の方はご注意ください*****


アレックスが死んでしまったあとの、ダイアン(+キット)の行動が決してよかったのかどうか、やっぱり定かではありません。白黒つけられない問題ではあると思いますが、もしあそこで、すぐに救急を呼び、警察に話をしていれば、もうひとりの死は免れたのではないかと。まあ、でもそれも、読者という、遠く離れた視点で見ているからこそ言えることで、あの場にもし自分がいたら、どうなっていたか、自信はありませんが……。


ご興味を持った方、ぜひ読んでみてください♪