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Peter James(ピーター・ジェイムズ) “Dead Tomorrow”あらすじ・感想

こんにちは! 
今日は、Peter James(ピーター・ジェイムズ) さんの”Dead Tomorrow”という作品についてご紹介します。

 

 

 

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★著者について

ピーター・ジェイムズ
1949年、イギリスのブライトンに生まれました。作家としてだけでなく、脚本家や映画プロデューサーとしても活躍しています。代表シリーズ、警視グレイスシリーズは世界で200万部のベストセラーとなり、26か国語に翻訳されています。


★本の概要


・出版年:2009年
・出版元:Macmillan
・ジャンル:警察小説、サスペンス
・ページ数:688ページ(ペーパーバック)
・シリーズ:Roy Grace, #5


★あらすじ

身元不明のティーンエイジャーの遺体がサセックス沖の海底から引き揚げられた。そして、その子は、司法解剖の結果、重要な臓器を失っていたことがわかった。その直後、さらに2人の遺体が発見される。
ブライトンに住む15歳のケイトリン・ベケットは、難病を患い、緊急の臓器移植を受けなければ死んでしまう状況にあった。医療システムは頼りにならないと分かった彼女の母親は、臓器のオンラインブローカーに連絡をするという思い切った行動を取る。
ロイ・グレース警視は、回収された遺体を調査するうちに、東欧で活動している児童売買組織にたどりつく。やがてグレースと彼のチームは、若いストリートキッズの命を救うために、時間との戦いに身を投じることになる。


★感想

グレースシリーズは、全17作中、7作を読んできたことになります。いままでに読んだどの作品も、社会問題や難しい課題をあつかっていますが、この作品は、中でもかなりダークだなと感じました。


人身取引、とくに臓器売買というのは本当におそろしいな、と。私は知識が少なく、とりわけヨーロッパの事情はわからないのですが、深い闇がありそうです。
また、緊張感、とくに後半から終盤にかけては、”明日”がかかっている2つの命に対して大きなものがありました。対照的、といいますか。


また、この作品では、臓器移植を待つ娘を持つ母親が出てきますが、彼女の罪も、もちろん違法なのはわかっているのですが、実際もし自分に子どもがいて、同じ状況だったら、100%その間違いを犯さないかと問われたら、自信を持って言うのは、難しいのではないでしょうか。最後は泣けてしまいました。


読者への、倫理的な問題提起も含まれているんだろうなあと。
いつもどおり長い作品でしたが、楽しめました。ご興味のある方は、ぜひ読んでみてください!

 

 

 


*****以下、作品の内容に触れています。未読の方はご注意ください******


最初に、不幸にもバイクの事故にあってしまう男性とその妻の描写がありますが、この二人がもう少しキーになるのかなと思ったのですが、途中から出てこなくなりました。最後になにかあればもっと面白かったかも?と思ってしまいました。


この作品は本当に多くの社会問題をあつかっています。人身取引、ストリートキッズ、性的搾取、臓器移植の課題、インターネット売買など……。


シモナ(カタカナ、これで合っていますでしょうか?)の命が助かったのはよかったです。少しでも、彼女の将来が穏やかなものであってほしい。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました!