こんにちは!
今回は、C.L. Taylor “The Lie” という作品をご紹介します。
作品概要
著者について
C.L.テイラー
サンデー・タイムズ紙のベストセラー作家で、2019年秋のリチャード&ジュディ・ブッククラブに選ばれた『SLEEP』を含む、心をつかむサイコロジカル・スリラー8作品を執筆しています。彼女はウスターで生まれ、2014年にフルタイムで執筆活動を開始しました。現在はパートナーと息子と一緒にブリストルに住んでいます。
本の概要
・ISBN:0007544278
・出版年:2015年
・出版元:Avon
・ジャンル:心理スリラー、サスペンス、ミステリ
・ページ数:480ページ(ペーパーバック)
あらすじ
あなたの名前が本当のジェーン・ヒューズではないことはわかっている――
ジェーン・ヒューズは、愛するパートナーがいて、動物保護施設で仕事をしていて、ウェールズの田舎に小さなコテージを持っている。今までにない幸せを感じているが、彼女の人生は嘘である。ジェーン・ヒューズは実際には存在しないからだ。
5年前、ジェーンは当時の親友たちと休暇に出かけたが、一生に一度の旅のはずが、それは2人の女性の命を奪う悪夢へと変わっていった。
ジェーンは過去を捨てようとしたが、何者かが事件の真相を知っている。それは、ジェーンと彼女が愛するすべてのものを破壊するまでやめようとしない人物だ。
感想
大好きなC.L. Taylorさんの作品ですので、大きな期待を持って読みはじめました。"The Fear"という作品を読んだときに感じたとある男性への嫌悪がありましたが、それ以外は小説として楽しめました。
また、私は彼女の作品を読むとき、作品に登場する人物たちがいつも非常にリアルであると感じるのですが、それは今回も同様でした。もちろん、キャラクターによって好き嫌いはありますが、どれも本当に「身近にいそう」なのです。友人たちの間に生じた反感や嫉妬の萌芽が、リトリートの管理者を装った恐ろしい人物による心理操作の餌食にいともたやすくなってしまうことがよくわかります。
エマ(新姓ジェーン)の視点で、現在と過去行き来する語り口は、スムーズで読みやすく魅力的で、手に汗握るものでした。ネパールでのリトリートで実際に何が行われていたのか、物語が徐々に出来事を明きらかにしていくあいだに、事態はとても暗く、サスペンスフルで不気味なものになっていきました。
5段階評価(おすすめ度)
※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。
★★★★☆(4/5)
最後までお読みいただき、ありがとうございました!