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国枝史郎『神州纐纈城』あらすじ・レビュー

こんにちは!イギリス在住読書ブロガーのゆず(@ybook21)です!

今回は、国枝史郎『神州纐纈城』という作品をご紹介します。


作品概要
著者について

国枝史郎

1887年生まれ、1943年死亡。現在の長野県茅野市出身の小説家であり、怪奇・幻想・耽美的な伝奇小説を発表した。早稲田大学入学後、創作活動に熱中する。大学の先輩である小川未明の「青鳥会」にも参加した。『蔦葛木曽桟』『八ヶ嶽の魔神』『神州纐纈城』が三大傑作と言われている。

 

本の概要


・初出:『苦楽』1925年1月号 - 1926年10月号
・ジャンル:伝奇小説

あらすじ

武田信玄の寵臣土屋庄三郎は、夜桜見物の折、古代中国で人血で染めたという妖しい深紅の布、纐纈布に出遭う。その妖気に操られ、庄三郎は富士山麓の纐纈城を目指す。そこは奇面の城主が君臨する魔界、近づく者をあやかしの世界に誘い込む。“業”の正体に圧倒的な名文で迫る、伝奇ロマン不滅の金字塔(Amazonより引用)。

 

感想

国枝史郎さんの作品を読むのは、こちらで2作目となります。三島由紀夫が絶賛したということが前もって知識として入っていたため、気になっていました。

 

以前読んだ『八ヶ嶽の魔神』よりもさらに伝奇の要素が強めかも。歴史の影はやや薄めです。病気や争いなどの場面で、今の時代にもちょっとヒントを与えてくれるような文章がありました。時代背景をもっと知って(物語で設定された時代、そして筆者が生きた時代)いたらさらに面白いだろうなと思います。

 

5段階評価(おすすめ度)


※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。


★★★☆☆(3/5)


最後までお読みいただき、ありがとうございました!