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Simon Kernick "Die Alone (The Bone Field #3)" あらすじ・レビュー【洋書サスペンス】

こんにちは!イギリス在住ブロガーのゆず(@ybook21)です!

今回は、Simon Kernickさんの "Die Alone" という作品をご紹介します。

 

作品概要
著者について

サイモン・カーニック
英国のスリラー/犯罪作家で、現在はオックスフォードシャーに住んでいる。1991年、ブライトン・ポリテクニックを人文科学の学位で卒業した。若い頃から犯罪小説の執筆に情熱を燃やし、ポリテクニック在学中に多くの短編小説を発表した。

 

本の概要

・ISBN:9781780894515
・出版年:2019年
・出版元:Century
・ジャンル:クライム、サスペンス
・ページ数:416ページ
・シリーズ:The Bone Field #3

 

あらすじ

アラステア・シェリダンはすべてを兼ね備えている。富、美貌、美しい妻と子ども。そして混沌とした英国政治の世界で、首相になる可能性も十分にある。しかし、アラステアには秘密があった。彼は若い女性を好む連続殺人犯なのだ。

 

彼がどんな怪物なのか知っているのはほんの一握りの人たちで、失脚した刑事レイ・メイソンもその一人だ。

 

殺人容疑で裁判を待つレイは、武装した男たちに思いがけず脱獄させられ、「アラステア・シェリダンを暗殺し、新しい身分で海外での生活を始めろ」と言われる。男たちはMI6を名乗る。彼らはシェリダンが国家安全保障を脅かす存在であり、彼を無力化する必要があると言う。レイは彼らが正体不明であること、そして彼らの本当の動機がはるかに暗いものであることを知っていた。

 

この状況で、レイが唯一信頼できるのは、元警官で元恋人のティナ・ボイドだけだ。

 

感想

読み始めたときは、短くはない小説だなと思っていたのですが、流れるような展開とスピード感に、一気に読めてしまいました。

 

サイモンさんはイギリスの有名な作家の一人ということもあり、いつか作品を読んでみたいと思っていました。評判通り、とても質の高い作品だと感じました。

 

月並な言い方ですが、人の本当の姿はわからないものですよね。ましてそれが今作のアラステアのような大きな権力を持った人物であればなおさら。公的な人物とはいえ、自分たちが見ている姿はほんの一部、またはまったくの作り物かもしれない。そんなことを思わせてくれる作品でした。

 

主人公はレイですが、私は彼の元恋人で元警官のティナがとても魅力的に映りました。頭がよく機転が利き、危機の場面でも何とかそれを切り抜ける。並大抵の勇気がなければできないことだと思いますし、彼女の心技体の強さがひしひしと伝わってきました。

 

5段階評価(おすすめ度)

※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。

 

★★★★☆(4/5)

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!