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池波正太郎『上意討ち』あらすじ・レビュー

こんにちは!イギリス在住読書ブロガーのゆず(@ybook21)です!

今回は、池波正太郎『上意討ち』という作品をご紹介します。



本の概要


・ISBN:4101156093
・出版年:1981年
・出版元:新潮社
・ジャンル:歴史小説、時代小説
・ページ数:ページ

あらすじ

殿様の尻拭いのために仇討ちを命じられ、どうしても相手を討つ気になれない武士の心情を描いた表題作をはじめ、江戸家老の馬鹿息子のいたずらが招いた悲劇(「刃傷」)、愚かな領主の死後、藩を守るべく奔走する江戸留守居役の苦労話(「疼痛二百両」)など、身分社会ならではの葛藤を描いた傑作短編集。剣豪・塚原卜伝や近藤勇、土方歳三など新選組を描いた佳篇をも収録。(Amazonより引用)

 

感想

以前何かの本で(確か山本周五郎さんの作品だったかな)上意討ち、という言葉を知って、意味を調べたときに出てきた作品がこちらでした。気になって読みたいと思っていた本だったので、今回読めて良かったです。

 

11の短編が納められています。一つ一つは短いのでさくさく読めると思います。どれも印象的なシーンがある作品でしたが、私は特に最初のお家騒動の話(女性も大変ですよね)と、土方歳三の話、永倉新八の話が印象に残りました。幕末の動乱期のすさまじさはなんとなく理解しているものの、それ以前の江戸時代も一般的には平和と言われるけれど、国内・藩内では本当に色々な事件が起きている。外敵はいないまでも、内部での争いに、人々の心は疲れていたんじゃないかなあと思いを馳せました。

 

5段階評価(おすすめ度)


※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。


★★★★☆(4/5)


最後までお読みいただき、ありがとうございました!