雲川ゆずの本棚

本のレビューやおすすめ本紹介、イギリス生活の記事を書いています!

David Mark "Cold Bones(DS Aector McAvoy #8)" あらすじ・レビュー【洋書ミステリ・警察小説】

こんにちは!イギリス在住読書ブロガーのゆず(@ybook21)です!

今回は、David Markさんの "Cold Bones(DS Aector McAvoy #8)" という作品をご紹介します。

作品概要
著者について

デイヴィッド・マーク

ヨークシャー・ポスト紙の犯罪記者として、後に世界的ベストセラーとなるエークター・マカヴォイ刑事の小説の舞台となるハルの街を歩き、ジャーナリストとして15年以上の歳月を過ごす。彼の作品は、彼が取材した裁判に大きな影響を受けている。

 

本の概要

・出版年:2019年
・出版元:Mulholland Books
・ジャンル:ミステリ、警察小説
・ページ数:368ページ
・シリーズ:DS Aector McAvoy #8

 

あらすじ

イギリス・ハルではここ数年で最も寒い冬を迎えていた。見知らぬ人から、ある老女が数日間姿を見せないことを聞かされたマカヴォイは、彼女の様子を見に行くが、そこには彼女の死体があった。暖房は切れ、窓は開き、家全体が凍りついていた。不気味な事故かもしれないが、一連の不可解なメッセージを見つけたとき、マカヴォイは殺人を予感する。誰かが彼女の死を見守っていたのだ。

 

被害者と漁船との関係を探る一方、彼の上司のトリッシュはアイスランドで起きた謎の死を追っていた。ハルとアイスランドは伝統的に漁業で結ばれてきた。しかし今回は、半世紀にわたって隠されてきた秘密と、これまで結びつかなかった一連の残虐な殺人事件によって結ばれる。

 

感想

過去と現在、イギリスとアイスランド、親と子、男性と女性など、さまざまな関係が複雑に絡みあい、その一つ一つが丁寧に描かれていました。ある他の作家が、デイヴィッドさんを「悪を美しく描く」とほめていましたが、その通りだなと感じました。

 

漁師や海に関わる人たちのプライドと悲しみ、産業が衰えていく様、常に危険と隣り合わせの状況がひしひしと伝わってきました。事件も被害者がまあまあ多く(過去も含めると)、どんどんこんがらがっていくかと思いきや、最後の方はかなりわかりやすく説明されていました。シリーズの主人公にも好感が持てたので、また読んでみたいです。

 

 

5段階評価(おすすめ度)

※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。

 

★★★★☆(4/5)

最後までお読みいただき、ありがとうございました!