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Donna Leon "So Shall You Reap(Commissario Brunetti #32)" あらすじ・レビュー【洋書心理スリラー・ミステリ】

こんにちは!イギリス在住ブロガーのゆず(@ybook21)です!

今回は、Donna Leon "So Shall You Reap(Commissario Brunetti #32)" という作品をご紹介します。

 

作品概要
著者について

ドナ・レオン
アメリカ・ニュージャージー州生まれ。ヴェネツィアを舞台に、コミッサリオ・グイド・ブルネッティを主人公とする一連の犯罪小説の作家である。25年以上ヴェネチアに住んでおり、イタリアのメリーランド大学ヨーロッパ校で英文学の講師を務めた後、1981年から1999年までヴィチェンツァ(イタリア)のアメリカ軍基地で教授を務めた。

 

本の概要

・ISBN:9780802162366
・出版年:2023年
・出版元:Atlantic Monthly Press
・ジャンル:ミステリ、クライムフィクション
・ページ数:262ページ
・シリーズ:Commissario Brunetti #32

 

あらすじ

11月の寒い夜、グイド・ブルネッティとパオラが夜更かししていると、同僚のイスペトーレ・ヴィアネッロから、ヴェネツィアの運河で手が目撃されたと知らせる電話がかかってきた。

 

まもなく死体が発見され、ブルネッティはスリランカからの不法移民による殺人事件を捜査することになった。ブルネッティは、この男がベネチアに滞在していたことを示す公式記録が存在しないため、ゴシップや被害者を知る人々の記憶という、この街のはるかに豊かな情報源を利用せざるを得ない。

 

不思議なことに、彼は大学教授が所有するパラッツォの敷地内にある小さな家に住んでおり、そこでブルネッティは、被害者が仏教や革命的なタミル・タイガーに興味を持っていたことを示す本を発見する。


ブルネッティ、ヴィアネッロ、グリフォーニ、エレトラは、不動産や土地利用、書籍、大学の友人関係など、共通点のないパズルのピースを組み立てていくが、ブルネッティは偶然見つけたものをきっかけに、自身の学生時代に戻り、イタリアの政治と歴史、そして啓示につながる事故について考えるようになる。

 

感想

イタリアが舞台の警察小説というのは、初めて読んだ気がします(覚えていないだけかもしれませんが……)。長く続いているシリーズですので、最初から読んでいればまた登場人物たちにも感情移入できたのかなと思いました。

 

また、イタリアという個人的にあまり知識のない場所が舞台で、ところどころ出てくるイタリア語(もちろん作品のベース言語は英語ですが)があまりよくわからず、世界観に入っていくのが私は難しく感じました。

 

イタリアとスリランカ、また東洋の思想など、非常にアカデミックな面白さがある作品だと思いました。

 

5段階評価(おすすめ度)

※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。

 

★★★☆☆(3/5)

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!