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Harlan Coben "Don't Let Go" あらすじ・レビュー【洋書ミステリ】

こんにちは!イギリス在住ブロガーのゆず(@ybook21)です!

今回は、Harlan Cobenさんの "Don't Let Go" という作品をご紹介します。

作品概要
著者について

ハーラン・コーベン
コーベンは、エドガー賞、シャムス賞、アンソニー賞を受賞しており、この3つの賞をすべて受賞した最初の作家です。ハーランはニュージャージー州ニューアークで生まれました。現在は、小児科医である妻のアン・アームストロング=コーベンと4人の子供たちと一緒にニュージャージーに住んでいます。

 

本の概要

・ISBN:9780525955115
・出版年:2017年
・出版元:Dutton
・ジャンル:ミステリ、スリラー
・ページ数:351ページ(ハードカバー)

 

あらすじ

ニュージャージー州郊外の刑事ナポレオン・"ナップ"・デュマは、高校3年生のときから変わっていない。双子の兄弟レオとレオの恋人ダイアナが線路で死体となって発見され、ナップが最愛の人と思っていた少女モーラが彼に別れを告げ、説明もなく姿を消したときから、である。

 

ナップは15年間、モーラの行方とレオの死の真相を探し続けてきた。そして今、ついに彼が探し求めていたものを見つけることができそうなのだ。しかし次第に、レオとダイアナの死は、ナップの想像をはるかに超える不吉なものだったことに気づく。

 

感想

とても読みやすかったです。英語という観点からも、一文が短く、また会話も多かったので、すらすら読めました。もちろん物語の展開の面白さも相まって。

 

双子の片割れの死と、恋人の失踪。そういったかなり個人的なきっかけから、アメリカという国が関連する問題につながり、しかし最後はまた誰かのパーソナルな問題・理由に行きつくというダイナミクスが面白かったです。

 

物語中盤で、一人の男性の死をその親に伝えにいくシーンがあるのですが、そこで「家族の死」という意味では同じでも、当事者にとってはそのなかにもグラデーションがあり、一概に「お前の気持ちがやっとわかる」みたいなことは言えないのだということをとても強く感じました。

 

5段階評価(おすすめ度)

※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。

 

★★★★☆(4/5)

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!