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Sharon J. Bolton "Dead Woman Walking" あらすじ・レビュー【洋書ミステリ・心理スリラー】

こんにちは!イギリス在住読書ブロガーのゆず(@ybook21)です!

今回は、Sharon J. Boltonさんの "Dead Woman Walking" という作品をご紹介します。

 

作品概要
著者について

シャロン・ボルトン
ランカシャー州で3人娘の長女として生まれ育った。幼い頃から女優やダンサーになることを夢見て、バレエ、タップ、ジャズを学び、大学では演劇を専攻。その後、経営学修士号(MBA)を取得し、そこで夫のアンドリューと出会う。二人はロンドンに移り住み、シャロンはシティで数々のPRのポストを経験。その後、執筆活動を行うためロンドンを離れる。

 

本の概要

・出版年:2017年(Kindle版)
・出版元:Transworld Digital(Kindle版)
・ジャンル:ミステリ、心理スリラー、サスペンス
・ページ数:368ページ(Kindle版)

 

あらすじ

イングランド・スコットランド国境付近の丘陵地帯で夜明け前、男が若い女性を殺害する。同時に、熱気球が空から墜落する。生存者はただ一人。

 

彼女は犯人の顔を見たが、犯人は彼女の顔も見ていた。そして犯人は、犯行の唯一の目撃者を消すまで休むことはない。

 

孤独で、怖くて、誰も信用できない彼女は、安全だと思う場所に逃げ込むが、そこは最も危険な場所かもしれなかった......。

 

感想

面白かったです!シャロン・ボルトンさんの作品は以前にも"Daisy in Chains"というものを読んだことがあったのですが、その際、どんでん返し(というか大きな驚き)が楽しめたのを覚えています。

 

今回の作品も、熱気球の墜落事故(厳密にいえば「事故」ではありませんが)というなかなかない設定からはじまるのがユニークで面白かったです。そしてその熱気球のなかからとある事件を見てしまう、という構成も。そして、その見てしまった犯人が、さらに社会的に大きな事件に関わっているという作りが緻密で巧妙だなと感じました。

 

話が進んでいくテンポも良かったですし、修道院での姉妹やほかのシスターたちとの会話も、姉妹の過去や二人の絆の強さなどを知るのに効果的な役割を果たしていました。

 

そして物語後半(と最後)で明らかになる驚きの事実。明らかになってみると確かに前の部分でも怪しいなと思うところはありましたが、それを読者に気づかせないうまさがありました。

 

ミステリや心理スリラー、警察小説好きの方はぜひチェックしてみてください!

 

こちらも良ければぜひ!

Sharon J. Bolton "Daisy in Chains"

ybook.hatenablog.com

 

5段階評価(おすすめ度)

※あくまで私の主観によるものですので、参考程度にお考えください。

 

★★★★★(5/5)

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!